『頂きもの』2014/3/9
・なんと!本日あっしの誕生日でして!
・なんと!そーが様より素敵なSSをいただきまして!
・ホンマにホンマにありがとう!!!!!ものっそい嬉しい…!!!
・そんな幸せをみなまさにおすそ分けv
「んもぅ、まだ寝てるんですかトリコさん?!」
近付いてきた小さな足音は、ガバリとトリコの布団を引き剥がした。
「この時間に迎えに来るって伝えましたよね? なんでまだベッドにいるんですか!!」
身体よりも大きな声でぷりぷり怒りながら、トドのように横たわるトリコの身体を揺すった。
実はトリコ、寝坊したのは事実だが…小松がスウィーツハウスに来た時点で目覚めている。
己の失態に気付きながらも狸寝入りをしているのは、ひとえに小松の反応が見たいからに他ならない。
ゆさゆさ、小さな身体がトリコに触れる。こそぐったい。
「トリコさぁん、早く起きて下さい! 遅刻しちゃいますよ?!」
だが、トリコの巨体は小松の力で揺れ動くようなものではない。
業を煮やした小松は、ついにはトリコの腹の上に乗り上げた。
腹の上に跨って、胸のあたりをぐいぐい押してくる。
「トリコさんってばぁ!!」
至近距離に小松の匂い。
どうしようもなく頬が緩み、トリコは観念して瞳を開ける。
「よぅ、小松。寝起きを襲うなんて大胆だな」
トリコはにぃと口許を吊り上げて、夜を思い出す仕種で腰を動かした。
「んなッ!!」
流石に意図するものに気付き、小松の顔が朱に染まる。
それがまた美味そうで、思わず舌なめずりをした。
こんな可愛い反応をされれば、その気がなくても火が付くというものだ。
「…なぁ小松、どうせ遅刻は決定なんだ。どうせなら…」
トリコは小松をベッドに引き込んで、なし崩しに陥落させてやろうと逞しい腕を伸ばし…。
だが、その腕は小松に触れることはなかった。
「うぁちぃぃぃ!!!」
突然顔に降り注いだ熱毒に、トリコは悲鳴を上げる。
「大丈夫だったかい、小松くん。危機一髪だったね」
視線を向ければ、小松を腕に抱き上げたココの姿があった。
「…ココぉぉぉ!!!」
ジュウ、と焼けた皮膚に文句を言えば、それより早く小松がココを嗜める。
「ダメですよココさん!」
小松の愛にトリコの胸が弾んだ瞬間、次の言葉が落とされた。
「今日はお祝い事なんだから、トリコさんの顔を傷付けちゃダメですよ。せめて見た目位整えないと!!」
…全然、トリコ本人の心配ではなかった(泣)
「チッ…小松くん、こいついなくていいんじゃない? ボクが小松くんをお姫様抱っこで連れて行く
だけで喜んで貰えると思うんだけど」
ココはこれ見よがしに舌打ちを零した後、打って変わって甘く蕩けそうな微笑みを小松へ向ける。
そして体勢を入れ替えて、宣言通り小松をお姫様抱っこした。
「コ、ココさぁん。恥ずかしいですよぅ〜」
流石の小松も照れて、手足をバタつかせる。
「それに駄目です。やっぱりトリコさんがいないと。ね?」
小さな手のひらが、ココを促すように頬に触れる。
こうなってしまうと、ココはもう我を通すことが出来ない。
姫の望みを聞く従者になるしかなく、恭しく小松を地に降ろした。
「じゃあ、ボク準備してきますから、トリコさん早く顔洗って準備して来てください!」
「…仕方ない。傷はこれで癒せ」
トリコの着替えを用意すべく、クロークへ足を向ける小松の後姿を見送って、ココは仕方ないと溜息をひとつ。
それから、手近にあった壁をぶち抜いてトリコに放り渡した。
「ちょ、お前! 壁はねぇだろ?!」
流石のトリコだって、壁を食べるのは最後の時だ。
このスウィーツハウスは新築だったので、またスマイルに怒られてしまう。
「うるさい。寝坊したお前が悪いんだろう」
そう言われてしまえば反論も出来ず、トリコは仕方なく砂糖菓子の壁をむしゃむしゃ齧る。
顔の傷は、途端に癒えた。
ココは時計を指差し、トリコを急かす。
「さぁ、本当に早く準備しろ。キッスに送って貰うにしても、急がなければ間に合わなくなるぞ?」
「おっと…さすがに、そろそろ限界だな」
同じく時刻を知ったトリコは、慌てて身支度を整えた。
■
白の衣装を纏ったトリコの横には、黒の衣装を纏ったココの姿。
見惚れるほど男前の2人に、小松は満足そうに笑みを浮かべる。
ちなみに、小松はシルバーグレーの衣装だ。
小松は用意してあった、大きな花束を抱える。
小松の身体を覆い隠すほどに大きな花束だ。色とりどりの花が煌めいて、宝石のように美しい。
この大きな花束は、サニーとゼブラがこの日の為に集めてきたものだ。
2人は、一足先にパーティー会場へと向かっている。
「さぁ、行きましょう」
トリコとココ、2人の手を取って小松が笑う。
◆…これから、うちのもとにこのトリココマがやってくるんだぜ…(ゴクリ)
って、妄想したらにやけてたまらん((* ´艸`))
ホンマにホンマにありがとう!
幸せです!